みんなが知りたい人間ドックの基礎知識から検査の種類まで徹底解説!

わたしにピッタリ!女性向け人間ドック選びの4つのポイント

▼目次

1.女性特有の病気「乳がん」「子宮がん」の検査を受けましょう

2.どんな検査をするの?

3.費用はどれくらいかかる?

4.年代別 オススメ検査項目

あなたは今、ご自身の健康状態が気になり、人間ドックを受けたいと考えているのではないでしょうか。

女性の場合には、特有の疾病がありますので、それらも重点的にチェックしてもらうほうが安心です。

今回は、女性向け人間ドックの選ぶポイントをお伝えします。

そして、各年代別に注意した方がよい疾病リスクと、おすすめ検査についても紹介します。

自分に合った検査を行って、予防や早期発見につなげましょう。

1.女性特有の病気「乳がん」「子宮がん」の検査を受けましょう

女性には乳がんや子宮がんなどの特有のがんがあります。これらの疾病は自覚症状が少ないだけでなく、罹病する女性が年齢に関係なく年々増加しています。

乳がんは、日本女性の12人に1人が生涯の間にかかるといわれています。亡くなる方も年々増加し、女性の壮年層(30~64歳)のがん死亡原因の一位は乳がんです。

乳がんに並び、女性特有の病気として挙げられる子宮がんは、1970年前半まで女性のがん死亡者数の中でも胃がんに次ぐ多さでした。近年では、20代の若い世代でも検診で発見される数が増え、若年化が進む傾向にあります。

「まだ若いから大丈夫」「わたしに限ってがんなんて」と思わず、検査を受けることが何よりの予防策になります。忙しくても年に1回は検査を受けるようにしましょう。

2.どんな検査をするの?

■乳がんの検査方法

・視触診

目視で異常が無いかを確認し、その後、手でしこりがないか・リンパは腫れていないか・乳頭から血性の分泌物が出ないかを診察します。

・マンモグラフィー

乳房を2枚の板で挟んで平たくし、X線を照射することでしこりになる前の小さな乳がんを発見します。

月経前になると乳房が張るために、強い痛みを感じることがあります。検査の際には月経前を避けて行くと良いでしょう。

・乳腺超音波検査

胸に超音波をあて調べます。X線を使用しない検査なので、妊娠中や妊娠の可能性のある方も検査可能です。

■子宮頚がん・子宮がんの検査方法

・経膣超音波検査

プローブ(探触子)と呼ばれる機器を膣内に挿入し、超音波を出します。超音波画像で、異常がないかを調べます

・子宮頸部細胞診

細いブラシや綿棒のようなもので子宮の入り口付近の細胞を擦り取り、細胞の観察を行います。

月経時は検査に影響がある場合がありますので、検査日の変更等を相談しましょう。

・子宮体部細胞診

子宮内に器具を入れて直接細胞を擦り取るため、痛みを感じたり、少量ですが出血をしたりする場合があります。

月経時は検査に影響がある場合がありますので、検査日の変更等を相談しましょう。

3.費用はどれくらいかかる?

通常の人間ドックの費用は3万~5万円が相場です。これに婦人科の検査が追加され4万~8万円程度で、精密に調べたい場合は10万円を超える金額になります。

高額ですが、健康保険組合で補助金を申請できることもあります。また、地方自治体でも人間ドック補助金制度を設けているところがあります。補助金はそれぞれ異なってきますので、ご自身が加入している保険組合や自治体の制度についてぜひ一度調べてみましょう。

4.年代別 オススメ検査項目

■20代女性: 子宮頸がんの発症件数が急増しています

厚生労働省の過去20年間の調査結果によれば子宮頸がんの発症は明らかに若年層化傾向にあり、とくに20~30代の発症件数が以前より3~4倍に増加していると言われています。そのため厚生労働省は20歳を過ぎたら2年に一度は検診を受けるように推奨しています。さらに甲状腺の機能が原因で起こる疾患も20代後半から急増するため注意が必要です。結婚・出産に備えるためにも身体のチェックを始めましょう。

おすすめ検査項目

身体測定・血圧・血液検査・胸部レントゲン・心電図・経膣超音波・子宮頸部細胞診・内診

■30代女性:乳がんは特に要注意

30代も後半になってくると乳がんの発症の可能性が高まります。30代までの女性は、高濃度乳腺であるため、マンモグラフィ―だけでは判断できない場合があります。 また、マンモグラフィー検査は、X線を使うので妊娠中の方は受けられません。こうした理由から、「乳房超音波検査」をお勧めします。

おすすめ検査項目

身体測定・血圧・血液検査・胸部レントゲン・心電図・消化管内視鏡・乳腺超音波・経膣超音波・子宮頸部細胞診・腹部超音波

■40代女性:発症のピークを迎える乳がん、子宮がん

多くのがんの発症数は加齢とともに増加する傾向にありますが、乳がんと子宮がんは40代でピークを迎えます。またこれらの疾病は遺伝的要素が強い傾向があるため、近親者にがんに発症した方がいる場合は早めに検査を受けましょう。さらに40代は、様々な生活習慣病リスクも高まる年代であります。変化の起こりやすい年代なので、身体からのサインを見逃さず、ときには、身体の声に耳を傾けてみてください。

おすすめ検査項目

身体測定・内科健診・聴力・視力・尿検査・便潜血・血液検査・胸部レントゲン・心電図・消化管内視鏡・マンモグラフィー・乳腺超音波・経膣超音波・子宮頸部細胞診・腹部超音波

■50代女性: 女性ホルモンのバランスが大きく変わります

乳がんと子宮がんのピークを乗り越えた一方で、新たな問題が発生してきます。それは三大疾病(「がん」」「脳卒中」「心臓病」)の危険性が高まる世代の始まりです。しっかりと予防しましょう。また50代の女性は、更年期を迎える時期でもあります。更年期の女性ホルモンの低下により起きやすくなる骨粗鬆症など、40代までとは異なり、細かく身体に気を配る必要があります。

おすすめ検査項目

身体測定・血圧・血液検査・胸部レントゲン・心電図・消化管内視鏡・眼底カメラ撮影・乳腺超音波・経膣超音波・子宮頸部細胞診・骨密度検査

■60代女性:がん発症リスクのピーク

三大疾病(「がん」「脳卒中」「心臓病」)をしっかりと予防しましょう。60代は認知症も心配になってくる年代です。頭部MRI・MRAなどで脳疾患リスクをフォローしていきましょう。また閉経後の女性は骨粗鬆症になりやすく、転倒したときの骨折の危険性が高くなるため注意が必要です。幅広い検査を継続的に続けていくことが大切です。

おすすめ検査項目

身体測定・血圧・血液検査・尿検査・便潜血・胸部レントゲン・心電図・消化管内視鏡・眼底カメラ撮影・乳腺超音波・骨密度検査・PET検査・脳ドック

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