みんなが知りたい人間ドックの基礎知識から検査の種類まで徹底解説!

人間ドックの尿検査で分かることと対策方法

人間ドックではさまざまな検査を行いますが、そのなかのひとつに「尿検査」があります。尿検査は体内の隠れた病を見つけるための重要な検査の一つです。

「尿を検査して何が分かるの?」「本当に必要なの?」「尿検査で再検査の必要があると言われたが、面倒で病院に行っていない」という人もいるかもしれません。

そこで今回は、尿検査の必要性やそれによって分かる病気の種類、また尿検査を受ける際の注意点についてご紹介していきます。

そもそも尿検査とは何か?

尿検査は、人間ドックだけでなく小学校や中学校などの健康診断でも行われており、誰もが一度は経験したことがあるのではないでしょうか。

尿の採取は医療の現場において、人間の健康を見極める検査のひとつとして重要視されています。他の検査と違い、体に負担がかからないため誰でも検査がしやすく、かつ体内のさまざまな病気の兆候を読み取ることが可能となります。

人間の尿というものは、生活環境や食生活の良し悪しによって常に変化しています。皆さんも、朝起きてから尿をしたときに「あれ、今日のおしっこの色は濃いな」とか、「なんか量が少ないな」とか思ったことがあるのではないでしょうか。このように見た目だけでも尿の変化が見て取れますが、尿の成分(つまりミクロの世界)においても常に変化が起こっており、それが体のトラブルの兆候や危険信号として見なされることがあります。

尿内のタンパク質の量が多い、酸性に寄っている、血液が混じっている、ばい菌がいるなどは病気につながる恐れがあります。

もちろん、尿の変化を見ただけですべての病気が分かるというわけではありませんし、病気がかなり進行していても尿に大きな変化が見られないこともあります。とはいえ、尿の成分を詳しく調べることで体のトラブルや隠れた病を発見できることもあるので、医療の現場では尿検査は極めて重要な意味を持つのです。

尿検査で分かる病気とは?

人間ドックの料金は前述のとおり、時間、内容、設備、時季によって異なりますが、国内の病院・医療施設が設定する人間ドックの料金の平均額を見て、ある程度の相場を知ることができます。

・日帰りコースの場合
一般的な日帰りドックにかかる料金相場は「3~6万円」ほどです。これは基本検査、血液検査、胸部X線、腹部超音波、胃カメラといった、どの医療施設においても一般的に行われる検査を実施した場合における料金です。こうした検査のほかに、腫瘍マーカー検査、CTスキャン、MRIなど、もともと含まれていない検査を追加で希望することもできます。その場合は、別途数千円~一数万円ほどの追加料金が必要となります。

・一泊二日コースの場合
一泊二日コースの料金相場は「5万~10万」ほどです。一泊二日といっても種類がさまざまで、基本検査だけを行うものもあれば、MRI・MRA、エコー検査、PET-CT検査といったより細かな検査を行うものもあります。2日間で必要な検査はほとんど全て受けることができるのですが、日帰りドックと同様に追加で検査項目を増やせる場合はさらに料金が追加されます。
また、一泊する形になるので、隣接したホテルに宿泊するなど、宿泊施設が豪華な場合はそれだけ料金が高額になります。

希望すればあらゆる検査を受けることができますが、その分の費用は高まりますので、自分にはどのような検査が必要なのかを見極めておく必要があります。

尿検査を受けるときの注意点

人間ドックで尿検査を受けるときの注意点について見ていきます。

・尿検査前日
基本的に食事や飲み物の制限はありません。ただし、就寝前にジュース類やビタミンが多量に入っている薬、またはそのようなドリンクを飲むのは控えるようにしましょう。これらのものを飲むと翌日の尿検査で成分に偏りが出て、正確な判定ができなくなることがあります。夜遅くまで運動をする、あるいは無理な仕事をするのも控えましょう。また、必ず排尿してから就寝するようにしてください。

・正しい採尿の仕方
どんなに健康な人であっても、最初の出てくる尿(出始めの尿)にはばい菌などの余計な成分が混じることがあります。そのため、正確な判定をするために必ず途中の尿(出始めではなく中間の尿)を取るようにします。

女性の場合、尿道口の周辺に多くのばい菌が付着しています。これらのばい菌は体に害を及ぼさない菌ですが、正確な尿検査に支障をきたすこともあるので、一度きれいに除去してから採尿したほうがよいです。採尿する前にトイレのウォシュレットで尿道口を洗って、ペーパーで拭いたのちに採尿を始めてください。もちろん女性も出始めではなく中間の尿を取るようにします。

採尿は男女共にコップの三分の一ほど取れば十分です。

尿検査で結果を改善するための対策

尿検査で悪い結果が出た場合は、日々の生活習慣を改めることも大切になります。そこで日々心がけておきたい生活習慣のポイントをご紹介します。

・腎臓をいたわる食生活
食生活が健全であれば体内の不要物が減少し、腎臓の負担も軽くなります。よって、できるだけ腎臓に負担のない食事メニューをとり、腎機能を低下させないような健康的な食習慣を作ることが大切になります。
アルコールは一般的な量であれば問題ありませんが、適正量を超えての大量摂取は控えたほうがよいでしょう。メタボリックシンドロームも腎臓の病気を起こしやすいので、日ごろからの暴飲暴食や塩分の摂りすぎは避けてください。

・ストレスや過労にならないように
ストレスや過労は体の抵抗力や免疫力を低下させ、結果的にそれが腎臓機能の低下や感染症につながるので注意が必要です。無理な残業、体を酷使する仕事量の多さ、心身共に自身を追い込むようなストレスは避けてください。
睡眠不足も健康の大敵です。毎日の睡眠時間は7時間を目安にしっかり確保し、もしも昼間に眠気が来るようならもう少し睡眠時間を伸ばすなどして調整してみてください。

・早期の受診と定期的な検査
詳しい検査ができなくても「尿の色や量がおかしい」「尿の回数の多い」「排尿時に痛みや違和感がある」といった異常は自分で気付くことができます。ほかにも顔やまぶたが腫れる、頭痛が収まらない、視力の障害が出る・・・といったことが起こったらすぐに受診するようにしましょう。

腎臓病の多くは自覚症状がないため、尿検査で初めて発見されるというケースも多々ありますので、定期的に人間ドックを受けることをおすすめします。

まとめ

腎臓や膀胱・尿管・尿道に関わる病気は、尿検査を行って初めて発見されることが多いく、尿検査によって他臓器の疾患やがんなどの重大な病が見つかることもしばしばです。自覚症状がほとんどない病も多いので、たとえ自身の健康に疑いがないと思える人であっても、面倒くさがらずに時間をとり、定期的に人間ドックを受けることが大切になります。
どんな体の異変であれ「この程度なら大丈夫だろう」と自己判断することがいちばん危険なことなのです。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です